弟子から見たショパン

なぜこの本が日本で知られていないのでしょうか。
もっと早くに出会いたかった。

ショパンは、世界中の人が知っている天才作曲家です。
ですがピアノ教師としての彼の才能は、それほど知られている訳ではありません。

ショパンの時代は、現代と似たように名人芸的なテクニックがもてはやされました。ショパンはそういったことには関心を示さず、むしろ忌み嫌いピアノをいかに美しく響かせるかを徹底的に追求しました。

私にとって完璧なテクニックとは、全ての音にニュアンスをつけて弾けることだ。                                    F・ショパン 

彼の作った曲は美しい歌で彩られており、ピアノを歌手と同等に扱えないと曲の魅力がまるで出てきません。
歌手の声をどのような音で紡ぎ出していたのか今では想像するよりないですが、彼が書いたメソッドの本を読むと少し見えてきます。

彼の手の配置は独特です。
肘は外に出さず、手も自然な形のまま鍵盤におく
その時に置く基本の配置は

「ド・レ・ミ・ファ・ソ」

ではなく

『ミ・♯ファ・#ソ・#ラ・シ』

これほど腕全体が鍵盤と一体化できる配置は他にはありえない気がします。ショパンも同じことを思っていました。
この配置を知れた時、やっと一歩を踏み出せた感覚を味わいました。

 

黒木洋平ピアノ教室 ショパンピアニズム モダンピアニズム

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