ショパンピアニズムにおいて背中の使い方は大変重要である。
私が言う背中の使い方とは、背中を使わないということだ。
反対のことを書いているようだが、ほとんどのピアニストは背中を使いすぎている。
例えばフォルテを出そうとするとき、弾く瞬間に背中が緊張していないか?
例えば弱く美しい音を出そうとするとき、背中が緊張していないか?
ほとんどの方は、背中が緊張しており耳の使い方が変わってしまっている。
この背中の使い方をしている方は基本的に楽器の扱い方と音の聞き方を把握できていない。
背中は使ってはいけないのだ。
その瞬間、空中に漂っている音は地に落ちる。