最も弱い音から最も強い音の間に全てのテクニックが詰まっている ゲンリヒ・ネイガウス
最もの後に(美しい)が入るのだが、この言葉の意味を今はすんなりと理解できる。
私の教室では、ピアノを美しい音で鳴らしきるところから学んでもらう。
鳴らしきるには、正しい体の使い方、楽器の扱い方ができていなくてはならず、とても高度な要求をしている。
しかし、これができるとピアノの本質を生徒自身も感じだし、楽器を扱う考え方が変わるのだ。
ピアノは特別な楽器である。指揮者と演奏者のどちらも一人でやらなくてはならない。
それもソリストだけではなく、オーケストラ全員である。
ここに主観的な要素が入ってきては演奏は上手くいかない。
指揮者の耳でピアノを扱える様にならないといけないのだが、その第一歩がピアノを鳴らしきることからはじまる。
この第一歩で指揮者の耳を手に入れなくてはいけない。
最上のフォルテッシモとピアニッシモが手にはいれば、道は大きく開く。
全てはテクニックであり、テクニックが全てを解決する。 ゲンリヒ・ネイガウス