ホロヴィッツ、アルゲリッチ、ランラン、プレトニョフ、ギレリス、ソコロフ、ソフロニツキー
彼らは、国籍や音楽観は違えど同じ体の扱い方・楽器の扱い方で芸術を生み出している。
日本ではショパンピアニズム、重力奏法、重量奏法などで知られているが、この奏法は日本で禁止されていることだらけであり、実践しようものならすぐに注意を受ける。
小さい頃、私は上に書いたピアニストの演奏が大好きであり、子供ながらにも音楽が歌っていると感じていた。
今は彼等が同じ楽器の扱い方をしていたのだと分かるが、当時はただ魔法にかけられるだけだった。
彼らは座り方も弾き方も全然違って見えるが、体の扱い方と楽器の扱い方の意識が共通している。
彼らの演奏時の手を観察していると、日本で教えられているような指を上げ下げする動きはせず、指自体はほとんど動いてない。その代わりに手首と腕が上下しているのがわかるだろう。
これは楽器の扱い方、腕の重さ、手の筋肉、手首、肘の使い方を知らなければ不可能なことである。
ピアニズムの研究を始めると、それまでと体の使い方と楽器の扱い方があまりにも違い、戸惑った。
ピアノを弾くのに指を使わないのだ。
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